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🕯️🕯️悪夢の神様2🕯️🕯️

第9章 本気の偽物


「後日、社長さんに挨拶に行きますので――――よろしくお願いします」



「あっ、その際――――あなたの絵を頂けないかと…ボスが言ってましたよ?」



「私の絵ですか?――――分かりました…一番気に入っている作品を持ってお伺いします」



数分後――――…車は“大門画廊” に到着しる。



「送って頂きありがとうございました……では、ご連絡の上…お邪魔しますのでよろしくお願いします」



「はい――――25年間…お疲れ様でした」



私は戸次さんの車を見送る。



“復讐コンサルタント”――――…



我が家にとって…神のような存在だった。



「社長――――お戻りですか?訪問依頼が殺到していますが……どうされますか?」



画廊に入るなり――――…従業員である“竹林 琴実( たけばやし ことみ)”がリストを私に渡す。



「あ~…どうせ父さんの作品を売ってほしいって依頼でしょ?母さん……父さんの絵ってまだ家にあるの?」



竹林は――――母さんの偽名で…ここ数年画廊で働いている。


「まだ、有るわよ――――贋作一本で25年も時間は潰せないわよ。コツコツこの日のために描き貯めていたんだからお父さん。
大門に、バレないように描くの大変だったみたい――――…しょっちゅう呼び出されてはセックス強要されてたからね…って、最後の方はあの人も楽しんでたから、強要じゃなくなってたかな?」


キモい男に抱かれ続けたら――――それが当たり前のようになる…ってことだろうか?



「そうだ――――…もう、士郎には言ったんでしょ?」



今日の結果を知りたいのか――――母は嬉しそうに聞いてきた。






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