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🕯️🕯️悪夢の神様2🕯️🕯️

第3章 歌姫の悪夢


――――初めて見たかも…キラキラネームの子…


今時の子なのだろうか…


ララちゃんは皇輝さんが作った親子丼を木のスプーンで掬い、口に運ぶ。


「///おい――――しい」


口に入れ、飲み込む間もなく少女の口から感想が漏れていた。


「どうぞ、ごゆっくり」


私は、お吸い物と漬物も二人ぶんテーブルに置き、カウンターに戻る。


一口食べた始めた彼女の手は世話しなく動いている。



――――気に入ってくれたみたい。



私が作った訳じゃないが…美味しそうに食べてくれるのは嬉しい。


「――――そう言えば…あの子ララちゃんって言うんですって!可愛い名前ですよね」


「へ~…あの子が“天才歌姫のLaLa(ララ)”?あらあら、若いわね?ハーフかしら?日本人離れしているわ」


カウンターで別の仕事をしていた月子おばあちゃんの言葉に、私は再度少女の顔を見る。



確かに、汁だくの親子丼を食べる彼女の横顔は…日本人離れしていた。


――――なるほど…ララ…って…海外じゃ普通かも。



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