🕯️🕯️悪夢の神様2🕯️🕯️
第10章 共に永遠に――――…
「あ…あの――――…これから…どうなさいますか?」
私は――――泣いている男性に自分のハンカチを差し出し問いかける。
「え――――…うっ…うっ……分かりません…。一緒に…死にたかった……」
ドキッとした。
無気力――――…出会ったときともそんな感じがしたが…
まさに涙は流すものの――――…生に執着している目はしていなかった。
「私は――――あなたの…未来を見ています…が――――知りたいですか?」
「私の…未来?」
そう、ここから飛び降りる貴方を――――私は知っている。
「――――妻の後でも――――追いかけるんでしょうか?…俺ってば……分かりやすく過ぎますね…」
「どんなに浮気されても…奥さんを愛している貴方は…それすら黙認しようとした……浮気相手が亜子さんだと知っていてもて――――貴方は…」
「愛――――…確かに…私は愛していた…でも、私はそんなにお人好しでもない――――結局、朋美の理想の男性にはなれなかった訳ですし……紅茶の趣味に会わせることだってできなかった訳ですから」
男性はハンカチを受けとると――――涙を拭い…呆れるように笑った。