🕯️🕯️悪夢の神様2🕯️🕯️
第11章 囁く計画
はてさて――――ボスは…どこまで見えていたのか?
不思議である。
「戸次――――無償の愛って…怖いなぁ」
「ですね」
俺は話しかけられ――――振り向く。
オフィス街に建つ高層ビルの窓際に立ち――――地上を見下ろすボスは…
そう言うと、柔らかく頬笑む。
“無償の愛”――――…その言葉に…ノイズが走る。
俺には
ギーギギィ…ザザ…ガガガガ…
と、細かい雑音が一緒に耳に届く。
「無償の愛――――理想ですね…///私は…藤井さんに対してありますよ!」
多分、ノイズ無しで耳に届いた黒羽 葉(くろば よう)は、嬉しそうに“無償の愛”について語り出す。