
🕯️🕯️悪夢の神様2🕯️🕯️
第18章 静かな憎悪が積もる…
兄は華道の才能が無かった訳じゃない……
むしろ――――あった。
だが、昔からの固い家柄…腹の探りあいの根強い家門同士のやり取りを……煙たがり嫌がっていた。
弟子同士の才能の競争や門下生からの…汚い金銭のやり取りは当たり前…兄はそう言う綺麗な華の下に隠された黒くて汚い部分が――――――――…幼い頃から見えていたに違いない。
「そう言えば――――天輝(てんき)先生にはお兄様がいらっしゃったけど、お兄様はお花の道には進まなかったの?」
――――きた…
叔父の弟子門下生の女性が話しかけてきた…。
歳は50過ぎってところだろうか、兄と我が家の事を知っているのに聞いてくる辺りが―――…
