🕯️🕯️悪夢の神様2🕯️🕯️
第27章 暗示と希望――――…
それでも――――…
出来ることなら、皆に祝われながら還暦を迎えたいものだ。
『こんな…寂しい場所での事情聴取で申し訳ない……さっきのような“暗示”は困るからね――――…』
部屋の四隅にるスピーカーのひとつから…声が流れてきた。
「そんなつもりはないが――――…」
『そんなつもりって……さっき、君の手錠を外しに入った警察官が“彼は無罪です!今すぐ解放すべきでは?”と、主張してきてビックリしたほどですよ?ちゃんと、解除させていただきましたので…悪しからず』
――――やっぱり…
私は、解除された瞬間に肩凝りが激しくなったことに気がついた。
「まっ、最終的には――――…死だろうから…それまで待ちますよ」
この調子で暗示が解かれていくと…残り少ない私の寿命などすぐに枯れ果てるだろう。