🕯️🕯️悪夢の神様2🕯️🕯️
第30章 振り出しに戻り…?
長い夜だった――――…
そう…記憶してる……。
怖い夢を見てきて、眠れない夜とは違い――――…
おとぎ話のなかにいるような、変な――――いや…幸せな時間だった。
本当は…初めてを皇輝さんに捧げたかった。
でも、暗示にかかって四葉ちゃんと一緒にいた時間は…
確かに――――私の中で確実にあった時間だった。
怖い夢から覚めて――――全裸で四葉ちゃんとベッドにいたときが何度もあった…生理でもないのに陰部がやけにだるくて…何かが私の中にいた違和感だけ…残っていた時もあった。
私の知らないところで…私の初めては終わり――――…
好きな相手に大事なものを捧げられない後悔を感じてしまうなんて…
情けない気持ちがあった――――――――…
でも――――…
でも、私は幸せな時間を今――――…今…
感じている。
処女の私じゃなくても…
引きこもりで…コミュ障でも…
変な夢をみて毎晩うなされて飛び起きても…
月子おばちゃんの親子丼を上手く作れない不器用な私でも――――…
愛していると言ってくれた……
抱きしめてくれた…。
今…この――――時を…