🕯️🕯️悪夢の神様2🕯️🕯️
第32章 エンドストーリー
~???side~
何年もここにいると…
不思議な気持ちになる――――。
いや…気持ちなのか?
そもそも…俺には気持ちがあるのか?
もう、分からん――――…
でも、時々
昔の俺を懐かしみ訪れていた彼が――――…未練まみれの魂でやって来たのは…
驚いた。
『やぁ――――…とうとう私も死んでしまったよ…』
『――――そうかい』
知り合いだった気もするが…こんな汚れた魂の知り合いなんて――――俺は知らない。
『汚いな――――生前…どんだけ悪事を働けばそんなに汚れるんだ?』
『悪事を働いたって認識はなかったんだよ――――興味のあるもの、楽しいもの、心踊るものに執着したら、知らない間に汚れていたんだよ』
――――あっけらかんと言う彼に、俺はため息が出る。
反省も後悔もなしの彼は――――多分、地獄に行くのだろう…。
しかし、何年たっても――――彼は俺の側から離れようとはしなかった。
そうするうちに…彼のいる場所が…どんどん濁り…息苦しくなっていく。
――――あ~コイツの汚れが土地に染みだし始めたんだ…
自然豊かで…きれいな場所だったのに…
俺の実家があった――――――――思い出の場所なのに…
彼が来てから…
よどんで…汚くなっていく――――。