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短編 姉と弟 世界で一番身近な女

第2章 姉のご帰還


今夜も激しいSEXを期待して
とびっきりのランジェリーを身につけて
イソイソと出かけた自分が情けなかった。

男を捨てることはあっても、
男に捨てられるのは初めてだった。

むしゃくしゃしていた。
シャワーでも浴びて、
さっさと寝てしまおう。

紗希はバスルームに向かった。

もし、脱衣カゴに
大介の下着が放り込まれていれば
弟が入浴しているとわかっただろうが、
大介は自室から素っ裸のままで
バスルームに直行したので
紗希は誰も入浴していないものだと
思っていた。

カチャ…

いきなりドアが開いて
裸の紗希が入ってきたのだから
大介は目を丸くして驚いた。

「ね、姉ちゃん!!
なんだよ、いきなり!!
俺が先に入ってんだぞ!!」

大介が自分を非難する声を出した
素面(しらふ)ならば、
キャーと悲鳴をあげて
飛んで出て行っただろうが、
泥酔し自暴自棄になっている紗希は
お構いなしだった。

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