もう推しとは言えない *番外編更新中
第22章 番外編 あなたと繋がる夜
「え?」
あとで、ってどういう…。
そんなことを思っていると、ピンポーンとチャイムが鳴る。
(珍しいな…誰だろう?)
滅多に来客なんか来ないのに。
観覧版かなぁ…なんて疑問に思いながら、ドアを開けると。
「…九嶋先生?あ、真帆なら…っ!」
「おー、良い顔すんじゃん。ってわけで、俺は真帆を連れて帰るよ。
あ、椎名、これは俺からの誕生日プレゼントだ。」
そう言って九嶋先生は澤畠先生の背中を押す…。
あれ?なぜか九嶋先生の方が、立場上になってない?
逆でしょ…。
「…九嶋先生、あとで覚えといてくださいね。」
「ふふ、ダメだよ、拓斗…澤畠先生はモノじゃないんだから。しかも拓斗より年上なのに…」
「頼んだのは真帆だろ。感謝しろよ…まぁ、良いや。じゃあ、椎名、あとは頑張れ。」
(仕組まれた…)
嬉しい、けど…澤畠先生と会えるのは。
でも、まさかこんな形だなんて思わない。
「ごめんね、由香里、急で…でも、ファイト!」
「…もういいって。真帆も、九嶋先生とイチャイチャしてきなよ。」
…私は嬉しい。澤畠先生に来て貰えるなんて。
でも、澤畠先生は…?どう思ってるんだろう。