白い飛沫(しぶき) ~初恋物語~
第13章 プロポーズ
Rie…
君に話しておきたいことがあるんだ。
ジェフがいつになく真顔で話しかける。
「話って?」
少し話しづらそうに
ポツリポツリとしゃべり始める。
「実は…僕、オーストラリアに帰るんだ」
ウソ!そんなの信じられない。
ユウに続いてジェフまで
私の前から去ってしまうの?
言葉が出てこない…
言葉の変わりに涙が
大きな目からポロポロと零れ落ちた。
「いやよ!そんなのいや!
あなたと離れたくない!」
ジェフの分厚い胸元に顔を埋め、
駄々っ子のように首をフリフリした。
「僕もだよ…」
ジェフがやさしく理恵の髪を撫でる。