白い飛沫(しぶき) ~初恋物語~
第13章 プロポーズ
「いつ?いつ、あなたは帰ってしまうの?」
聞きたくない答えを聞かねばならない。
ほんとはジョークだよと言って欲しい。
「来週の月曜日…
父が経営しているレストランを継ぐんだ。
これはこっちへ来るときに交わした約束…
守らなければならないんだよ」
私もついて行きたい…
なにもかも捨ててジェフと一緒に…
「これがチケット…」
ダッシュボードから航空券を取り出す。
「2枚あるんだ…」
「2枚?」
「僕は…君と離れるのがつらい…
僕は、君を連れて行きたい」
連れて行きたい?確かにそう聞こえた。
「ジェフ、何?もう一度言って」
「Rie、君を
オーストラリアに連れて行きたい。
何もかも捨てて、僕と来てくれないか?」
「バカンスに?」
「いいや…これから先、ずっと…
僕のそばにいてほしい…
Rie…僕と結婚しよう!」
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