白い飛沫(しぶき) ~初恋物語~
第10章 順也と理恵 それぞれの歩む道
直樹の部屋で僕たちは
ドキドキしながら本を開帳した。
艶めかしいグラビア…
卑猥な記事…
通販の広告ページさえ
「大人のおもちゃ」なるもので
Hが満載だった。
「ああもう、たまんねえよ。
ちょっとの間、本貸してくれよな」
そう言って直樹は雑誌を片手に
トイレに駆け込んだ。
おいおい、僕のお金で、
僕が買った本なんだよ。
それを、真っ先におかずにするってか?
まったく直樹の奴は…
しばらく、部屋で待ってると、
顔を上気させて直樹がトイレから出てきた。
「へへへ、お先でした~」
返せよ!と直樹の手から雑誌を奪い返し、
直樹の家を後にした。
夜、自分の部屋でこっそりと
昼間に買った雑誌をカバンから取り出す。
昼間に直樹の部屋でパラパラと見たときに
気に入ったグラビアのページを開く。
ああっ?
お気に入りのグラビアが皺になっちゃってる!
直樹の奴め!
気を取り直してグラビアに集中する。
きれいなモデルの子だなあ。
プロポーションもいいし、
なんてたったって
オッパイがバカでかいのがいい。
理恵ちゃんも巨乳だったよなあ。
理恵ちゃん今頃どうしてるかなあ…
そんな事を考えていると
グラビアのモデルの顔が
理恵ちゃんに見えてきた。
『理恵ちゃん・・・
理恵ちゃん・・・理恵・・・』
グラビアのヌードを
理恵ちゃんに置き換えて、
僕は理恵ちゃんのヌードを妄想しながら
オナニーをした。