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雨の降る夜は傍にいて…

第2章 春雷

 8 水曜日の夜 

 青春のエネルギーの爆発でもあったのである…
 ただ、お互いの心の奥に
『まだ高校生だから…』
 という秘めた罪悪感があったのと、妊娠が恐かったのでセックスはしようとは思わなかったのだ。
 そしてなぜか二人の間では、それが暗黙の了解になっていたのであった。
 だがその分、相互の手や、口での愛撫にはますます拍車が掛かってきていた。
 そしてわたし自身がただしの指や口で絶頂感を得るようになってからは、快楽の追求の想いに歯止めが効かくなってきていたのである。
 だが、あくまで基本的にはわたし達二人の中では互いに、バスケットボール、野球、というモノが心の中心にあり、決して二人共そのバランスを壊そうとはしなかったのだ。
 つまりは、どんなに想いが昂ぶろうとも、こんな逢瀬は水曜日の夜、もしくは彼の母親の夜勤の夜にだけに限定していたのであった。
 それだけお互いに練習が激しく、きつかったのと、休みがほとんど無かったという理由もあったのだ。
 そして、この逢瀬が二人のこの厳しく、辛い練習のストレスの解消にも繫がっているのだということも自覚していたのである。
 だが、これは綺麗な見方の一つともいえ、反面、こうして二人での逢瀬の夜は、まるで盛りのついた、オス、メスともいえた。

 だが、振り返れば、これが、若さであり、青春ともいえるのだ…

 わたしは快楽、快感が昂ぶり始めるようになってからは、指だけでは我慢ができずに、舌や、唇の快感を求めるようになってきていた。
 だが、わたしはバスケットボールの激しい練習の後なのである、ただしの汗の匂いは気にならないのだが、自分の汗の匂いは嫌であった、だから、いつもシャワーを借りて、下半身のみを洗わせて貰っていたのである。

 そしてそれによってわたしは更に大胆に、ただしの舌の快楽や快感を求められるようになっていた…

 特にクリトリスの刺激にはどんどんと敏感になっていき、何度もクリトリスで絶頂感を得られるカラダになっていたのである。

 だからわたしには、わたし達には水曜日の夜は特別な、二人にとっては欠かせない、絶対的な夜となっていたのだ。
 
「あ、あぁ、たーちゃん、気持ちいい…」

「ううっ、ゆり、俺も…」
 二人は下半身のみを脱ぎ捨て、いわるる
 69、シックスナインの体位でお互いに舐め、しゃぶり合っていた。



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