片恋は右隣
第3章 ちょっと先走りすぎじゃないですか
彼の肩に手を置いてわたしがゆっくりと腰を落とす。
お互いの性器が触れ合い、それだけでため息をついた。
ゆるゆる動かしてるだけでも気持ちいい。
どこか切なくなって倉沢さんの首から肩、背中に腕を回す。
そしたら優しく抱き締め返してくれた。
さらに体を沈ませていって、わたしの入口を彼が押す。
「ンん」くぐもった声が出てじわじわ内部が広がってく。
昨晩ほどにきつくはなかった。
「あっあっ……あっ……あっ」
挿入ってくるたびに、彼にしがみつく力が強くなる。
やがていっぱいに満たされて、全部入るところまで、時間をかけて最後まで呑み込んだ。
圧される奥がじんじんする。
その感覚に戸惑うよりも、もっとくっつきたくて彼にピッタリ体を寄せた。
「……気持ちいい?」
頬をすりすり撫でられ、至近距離で見詰めた倉沢さんの顔はぼやけていた。
「溶けそ? そんな顔してる。昨晩は固まってる感じで、そんななのに誘われたんだなって興奮した」
「う……ンっ……あ……うよゆ……なっ」
「かわい……美優のいいとこどこ?」
中でいやってほど主張してる彼の存在は動いていなくっても、耐えがたいほどの快感だった。
途切れ途切れにしか話せない。
「ぜんぶ……い、ぱ……いなの···すご……はあっ···あっ」