片恋は右隣
第3章 ちょっと先走りすぎじゃないですか
トロッとした体液を口内に感じで、それを吸う。
口に入れながら舌先で亀頭に触れる。
少し塩辛い味が、薄く敏感そうな皮膚に張り付いていていた。
彼の長身や男性らしい体つきに見合う逞しい男の象徴だった。
「三上さん、ちょ」
温かい肉棒を手で支えながら竿の全部も先もその間も舌で舐める。
「ん……む、ん」
「あっ……あ、は……ア」
素直に喘ぐ倉沢さんもなんというか、そそる。
昨晩わたしの中でいきそうだった彼を思い出した。
お腹がずくんと熱くなる。
唇をすぼめてもっと深くまで入れようとすると、彼が後退ったのですぽっと口から抜けた。
「やっ」
夢中になりかけてた行為を中断され、思わず不満が自分の口に出た。
見上げると、倉沢さんの顔がちょっと赤い。
「あの……良くなかった?」
「想定外で·····」
つられてわたしも赤くなったように思う。
「倉沢さんと同じこと……しただけだけど」
「おれの場合は下手したら終わっちゃうし、ちゃんと美優ん中でいきたいよ。 美優は? 欲しくない?」
今名前で呼ばれるのを嫌に思わないのが不思議だった。
わたし自分で思ってるより、この人が好きなのかな。
それで自然に手を取られるまま、ふたたび彼の上に跨った。
倉沢さんがわたしの首すじや顎に口付けしながら囁いてくる。
「美優のペースでしてみて」
「……うん」