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片恋は右隣

第5章 わたしを愛してくれるんですか



「……別に色の話だけじゃないけど、三上さんってミルクいっぱいいれた紅茶みたいだね。 添い寝しててもホッとするから」

倉沢さんがそう言いながらまたわたしの胸に見入ってくるので、どこか居心地が悪い。

「倉沢さんって胸…が、好きなの?」

「好きだよ。 厳密には三上さんが気持ちいいとこが特に、かな」

腰と床の間に腕を差し入れ、きつく乳首を吸う。
急にそうされたから、わたしの背や肩が彼の手を離れ、弓なりに大きく反れた。

「あっ、ンんん!」

「……痛い?」

そういって咥えたまま訊いてくる。
側面に歯が当たるたびに内側の芯がキュッと締め付けられる。

強弱をつけて与えられるきつい刺激が、なにかが足りなかったわたしを満たした。

「痛…い、き、気持ちっ…い」

堅い舌先で先端をくすぐられたらそれだけで溶けそうになる。

「……そうなんだ。 真っ赤になるまで噛んであげる」

繰り返し繰り返し歯を立てられて痛みは増していく。
それに比例してますます感度が高まってく。

胸先が空気に当たるだけで刺されるように痺れる。
触れられてない間にもせわしなく吐息が漏れ出た。

「ひあ…ああっ……あう…」

彼が薄く形の良い唇でわたしの乳頭をしごきあげる。
先端まで進むとちゅぽっ、という音と一緒に震えながら元の高さに収まる。

胸の先全体がぷっくりと膨らみ、それは朱色の木の実かなにかを思わせた。

「……いっつもこんなになるまでしてたら、乳首の形って変わるのかな」

途中で細々とそんなことを訊いてくる。

「知ら、な……」

「知らない? ホントに?」

「…………?」

だっていままで倉沢さんほどおっぱい星人はいなかったように思う。
それは口に出さなかったけど、彼が改めて満足げにわたしの胸を眺めてくる。
そんな彼を不思議にも可笑しくも思った。


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