テキストサイズ

恋人は社長令嬢

第5章 我慢するのはお互い様

「結局、物珍しかったのよ!本当は、女子高生とヤリたかっただけでしょ!」

その瞬間、瞬の平手打ちが、梨々香に入った。

「うっ…うう……」

梨々香は涙をこぼしながら、その場に座り込んだ。

「うわあああっっ!」

叫ぶように泣く梨々香。

瞬は梨々香の目の前に、膝を付いた。


「梨々香。別れるんじゃないんだから。俺の事、信じてくれよ。」

それでも、梨々香は泣く事を止めない。

「梨々香。もう、いい加減に、」

泣くの、止めろよと、言いかけた時だ。

梨々香は泣きながら、立ち上がって、そのまま歩き始めた。

「梨々香!」

呼んでも、振り返らない。

立ち止まる事すら、梨々香はしない。


「何なんだよ……」

瞬は、髪をかきむしった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ