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恋人は社長令嬢

第6章 愛してるのは言葉だけ!?

安奈は、煙草の煙を吐きながら、大笑いだ。

「何、それ。何かのネタ?」

「うん…そいつには悪いけど、俺もそうとしか、思えない。」

「ハハハッ!とか言って、至も数年後、そんな事言っちゃったりしてね。」

「冗談。俺は、20代で結婚する気なんて、サラサラ無し。」

「私もだな…最も、私の旦那に相応しい男が現れたら、結婚してあげてもいいけどね。」

普通の日本人女性は、絶対言わなそうな強気な発言。

それも安奈の、魅力の一つだ。

「おまえのそういうところ、俺は好きだぜ。」

「あら、そう?じゃあ、また今度、お相手してあげる。」

「はいはい。俺の体が、空いてたらね。」

「フフッ…確かに。至は普段冷たいのに、そっちの時は、誰よりも優しいから。」

「そうかな…」

至が一瞬、気を許した時だ。

すっと安奈の細い指が伸びて、自分の頬を包んだかと思うと、あっという間に、唇を奪われた。

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