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恋人は社長令嬢

第6章 愛してるのは言葉だけ!?

その日、瞬と梨々香はデートの約束をしていた。

「今日はどうしようかな。梨々香、観たい映画があるって言ってたから、映画館にでも行こうかな。」

瞬は財布の中身を見た。

「その後、飯も食うだろうから、これじゃ足りないか。」

周りをキョロキョロと見渡し、銀行のATMを見つけた。

梨々香が来る前に、資金を調達せねば。


「ん?」

残高を照会して、瞬は手が止まった。

「やばい……これ下ろしたら、車検代が無くなる!」

そう言えば、もう少しで給料日だ。

梨々香には、今日一日ぐらい我慢してもらおう。


「瞬!」

ATMを出た瞬の元に、梨々香が駆け寄った。

「あれ?お金、下ろしてたの?」

「えっ!ああ…うん。」

「今日はどこ行く?」

「そうだな…とりあえず、」

「ねえ!映画観に行こうよ!!」

瞬は、息が止まった。

「私、瞬と一緒に観たいものがあるの。ねえ、いいでしょう?」

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