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恋人は社長令嬢

第6章 愛してるのは言葉だけ!?

好きな人に、自分と一緒に観たいって言われたら、行きたくなるのが、恋ってものじゃないですか。

だが、先立つ物も必要で。

映画を取るか、食事を取るか。


「ねえ、瞬。」

「ん?」

「何、考え込んでるの?」

「えっ!!」

「…私と映画観るの、そんなに嫌?」

「違う!そうじゃない!」

「じゃあ、何?」

梨々香は、じっと自分を見ている。

あのまつ毛の長い、大きな目が。


「あのさ……」

「うん。」

「俺、給料日前で、金ないんだよね。」

「えっ?」

「だから今日は、その辺プラプラして、ご飯食べて帰ろうぜ。」


はははっ。

給料入ったら、映画でも何でも付き合うから。

そう言おうとした矢先だ。


「……ヤダ。」

梨々香の顔色が一瞬で、変わった。

「ヤダヤダヤダ!今日は、瞬と一緒に映画観るの、楽しみにしてたんだもん!」


ひぇっ!!

そこまで????

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