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恋人は社長令嬢

第6章 愛してるのは言葉だけ!?

昼休み。

埜々香はそーっと、非常階段へと足を運んだ。

この前、至にあんな事を言ったが、それも自分の好きな相手だから。

もしかしたら、あの一緒にいた女性に、嫉妬したのかもしれない。


「今日は、来てないのかな……」

シュンと落ち込んでる埜々香は、非常階段から微かに流れてくる、煙草の煙を発見した。

埜々香は、ゆっくりと、非常階段の扉を開けた。

「えっ?」

だがそこにいたのは、別な人だった。

昨日、至と一緒にいた女性だ。

「す、すみません。」

慌てて、扉を閉めようとする埜々香の腕を、その女性は掴んだ。

「あなたも、サボりに来たんでしょ?ゆっくりしていきなよ。」


サ、サボりに?

埜々香は、それには”うん”とは言えない。


「もしかして、煙草吸わない人?」

「…はい。」

「ああ…ごめん、ごめん。今、消すね。」

そう言って、まだ吸ったばかりの煙草を消した。

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