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恋人は社長令嬢

第6章 愛してるのは言葉だけ!?

夜、部屋に戻る途中の瞬。

真っ直ぐには家に帰れなくて、いつものお店で一杯飲んでいた。


『せこい男』

「せこいって何だよ、せこいって……」


『それは瞬がもっと言ってって、言うから……』

「言わされてたのかよ…俺に…」


頭を抱えて、前に倒れる瞬。

「愛してるって……言葉だけだったのかよ…」

あんなに、自分の眼を真っすぐみつめて、言ってたのに。

それも全部ウソだったのかな。


そんな時、瞬の携帯に電話が入った。

見た事もない番号だ。

出ようか、出まいか。

だが、電話は異常なくらいに、鳴り続けている。


「はい?」

『瞬さん?』

何となく、聞き覚えのある声。

『俺、善です。この前、ベランダで会った…』

「ああ、善君か。梨々香の友達の…」

『すみません。急いでるんで、用件だけ言いますね。』

「うん。」

『梨々香、知りませんか?』

「梨々香?」

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