テキストサイズ

恋人は社長令嬢

第6章 愛してるのは言葉だけ!?

梨々香は立ち上がると、瞬に飛びついた。

「瞬!もう、来てくれないのかと思ってた!」

「俺こそ、ごめん。梨々香を、一人にして。」

梨々香と瞬は、お互いの顔を見ると、ぎゅっと抱きしめ合った。

そんな時、自分の腕の中にいる梨々香から、何かがヒラヒラと、舞い降りた。

「なんか落ちたぞ。」

「あっ…」

瞬が拾い上げると、映画のチケットが2枚あった。

「これ、梨々香が買ったの?」

瞬が、梨々香を見上げた。

「うん……レイトショーなら、安くなるから。私でも二人分、買えるし……」


お小遣いなら、親からたくさん貰っているが、瞬とデートの時は、全部瞬が出してくれるから、必要以上のお金は、持ち歩いていなかった。

「でも、もうその映画、始まっちゃった。もったいない事しちゃったね。」

梨々香は、落ち込んでいる。

瞬は笑顔で、梨々香の手をつないだ。

「なあに。まだ、入れるって。」

「ウソ!!」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ