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恋人は社長令嬢

第3章 恋愛に年の差なんて

梨々香はムッとして、顔を背けた。

「他の店の安物と、一緒にしないでよ。使ってる土から、違うんだから。」

「土?」

梨々香はハッとして、口を押さえた。

「ええ~っと、ほら外国の物だし……」

「……輸入物って今、安くない?」

「ええええ~っと、有名なデザイナーが作ってるから。」

「はあ~、材料よりも名前が高いのか?」

「そうそう……そうなの…」


やばかった。

うっかり自分の素姓が、バレるところだった。


「で?何色が欲しいの?」

「水色かな……でも買うのは、お小遣いが入ったらにする。」

梨々香は、ごまかしながら笑った。

「じゃあ梨々香ちゃん、先に店出てて。俺、トイレ借りてから行くから。」

「うん、分かった。」


店の外で待つこと、10分。

出てきた瞬の手には、この店の袋があった。

「何か買ったの?」

「ん?うん。」

「赤間さんもこのお店、気に入ってくれたんだ。」

梨々香は嬉しくなって、瞬の腕に抱きついた。

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