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恋人は社長令嬢

第3章 恋愛に年の差なんて

その日の夜。

夕方になって舞込んできた仕事は、定時になっても片付かなかった。

「残業できる人は、残って。」

課長の亮介が、声を張り上げたが、虚しくなる程に、みんなは急いで帰っていく。

その様子を那々香は、逸る気持ちで見ていた。


「松森、帰らないのか?」

瞬が、那々香に声を掛ける。

「う…ん…」

手伝いたいが、一人だけ残れば、亮介との関係がバレる可能性がある。

「仕方ないな。瞬、今日は残業だ。」

至はそう言って、瞬の肩を叩いた。

「チェッ!DVD見ようと、思ったのに。」

瞬は、机にバッグを置いた。

「大村課長、俺達3人残ります。」

「おっ!いい心掛けだな。もう一人は?」

「那々香ですよ。」

至は那々香を、チラッと見た。


「松森君も、残ってくれるのか?」

「は、はい…」

那々香は慌てて、亮介の元へ駆け寄った。

「よし。4人でやれば、すぐ片付くさ。」

「はい。」

「オ~!」

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