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恋人は社長令嬢

第4章 蝶よ花よと育てたつもりが

「まさか……うちの会社のヤツと?」

そ~っと、相手の顔を見る。

そんな取り分けいい男でもないし、特徴があるわけでもない。

至って、フッツウの男だ。

「梨々香は、あいつのどこがいいんだ?」

だが、ちょっと話しては笑い、笑っては話すを繰り返す二人。


なんだかな……

梨々香のあんな嬉しそうな笑顔。

久し振りに、見たような気がする。

そんな事を考えている内に、二人は手を振り合っている。

「気を付けて帰れよ、梨々香。」

「うん。瞬も見つからないようにね。」


梨々香?

瞬?

そういう関係なのか!!

瞬は、裏口から出て行った梨々香を見送った後、クルっと振り返った。

「うわっ!社長!!」

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