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恋人は社長令嬢

第4章 蝶よ花よと育てたつもりが

春樹は瞬と別れた後、裏で待たせている車に乗り込んだ。

「もう、遅い!パパ!!」

ミニスカートで怒る梨々香。


「私、こういう事初めて。みんなにバレないかしら…」

フレアスカートで、不安な顔をする埜々香。


「大丈夫よ、案外。それにしても早くしてよね。仕事の途中で来たんだから。」

タイトスカートで、足を組む那々香。


「ああ…出してくれ。」

「はい、旦那様。」

車が走り始めると、春樹は娘達三人を見た。


蝶よ花よと育ててきたが。

よく考えてみれば、蝶も羽化しなければ蝶にはなれないし、花も咲かなければ蕾のままだ。

どんなに大切にしても、やがて自分の元を飛び立つ時が、やってくる。

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