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鬼の姦淫

第3章 鬼神との誓約


その夜以降、私はふたたびなかなか寝付けなくなっていた。
なんども寝返りをうっては薄く目を開き、また無理矢理にそれを閉じる。


『萌子。 お前はどうしたい?』


────頭の奥で、またあの声が聞こえる。

私を引き寄せた長い腕が、今度は暗がりから伸びてくるように囁きかけてくる。

それから耳を塞ぎたくて、私は自室のベッドの中に体を深く潜り込ませた。



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