👿サディステック👼エンジェル
第10章 相手のない幸せ
その様子に、男性看護士たちは不気味な者を見るめで京子を見ている。
全裸のナイフを持った女が――――弟を「愛し合ってる!」と…狂喜じみた目で叫んでいるのだ!
そのうち――――廊下が騒がしくなってきた…
野次馬…?他の看護士?が、奥の個室の騒ぎを聞きつけ――――…集まってきている?
「――――お姉さん…いくら血が繋がっていないとはいえ…桃李君は…家族でしょ?何で?こんなことが出来るんだ!」
悠斗が手首から流れる血を押さえながら…京子に訴える。
しかし、京子は興奮状態で――――俺と悠斗を見比べ「うるさい!うるさい!!!」と、再び包丁を振り回す!
「危ない!」
無我夢中で振り回すナイフは時折京子に当たり――――…京子の腕や足に切り傷を作り始めていた!