👿サディステック👼エンジェル
第10章 相手のない幸せ
目の前の視界がフッと明るくなった――――!
まだ、縛られて動けない俺は…いきなり明るくなった視界と――――、軽くなった体に呆然となる。
「矢先さん――――大丈夫ですか!?」
体が軽くなった…
何が…あった?
首を傾け――――…引っ張るように俺の上にあった塊を床に下ろす…様子が見えた…
真っ赤――――…?
ひとつは…白いシーツの塊がゴソゴソと暴れているが…所々…赤く…模様づけされている。
そうして――――床で…何人もの看護士に囲まれ…処置をされている…真っ赤な塊に視線が止まった。
「んんん?(悠斗…?)」
動かない……真っ赤な塊に…
俺は愛しい人の名前を……呼んだ。
「んんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんん――――!」
俺は、拘束されていることも、口にタオルを噛ませられていることも忘れ大声で叫び――――!体を起き上がらせようと必死に暴れた!