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主治医との結婚生活

第8章 絆の深まりの先…

赤ちゃんが来てくれたのは
結婚して 2年くらい 経ってから…。

1度は 流産も経験し…

やっと授かったこの子にも
もしかしたら 私と同じ様な病気があるかも
と言われた時は絶望した。

でも 無事に生まれて
ふにゃふにゃ泣いて、動いていてくれたら
可愛いくて仕方がない。
心配は尽きないけど…
1日1日大きくなる姿に感動した。

「明花ちゃんと同じ様な病気というなら、
明花ちゃんが1番よくわかる事でしょう?
小児科医と元看護師の家に生まれてくるなんて
ラッキーな子だね♪」

奏真さんにそんな事を言われて 救われた。
やっぱり奏真先生は 家でも頼れる先生だった。

赤ちゃんが生まれると
それまで知らなかったご近所つきあいも始まり…
いわゆるママ友と呼べる様な人も出来て
子育て で私の視点は 大分 変わった。

まず、子育てって めちゃくちゃ大変!
24時間 365日 自分の時間無いし、
常に気を張ってる…!

命を守るって 凄く大変!!(泣)

世の母達がこんなに苦労していたなんて
知らなかったよ…。

道行く母達を見て 尊敬する。 

その立場にならないと わからない事って
いっぱいあるんだな~… と、思う今日この頃…

それから…
娘が2歳の時に、私は過労で倒れて
救急車で運ばれた。
それも ご丁寧に 奏真さんの職場に…。

急に運ばれてきた私を見て
奏真さんはめちゃくちゃ取り乱していたらしい…。
(ちょっと 見てみたかった…(笑))

奏真さんも育児に協力的だったのに、
素直に甘えられない私の性格が災いして、
家事育児を1人で抱えて 自滅…!

奏真さんは小児科の看護師長に、
「奏真先生!奥さん守れなくて何がドクターですか! 彼女の主治医のつもりでちゃんと看病してください!」
と、怒られたらしく、半ば強制に育児休暇を取得してきた。

「…あの先輩、気に入らなかったけど案外優しかったんだ…。」
私は率直な感想を述べた。

「明花ちゃん、今、めっちゃ毒吐いたね…。
明花ちゃんが働いていた時の事を
思い出したよ…!」

奏真さんは震えていた。

働いていた時の私は 曲がった事が嫌いで
先輩だろうと喰ってかかった。
今は 懐かしい思い出(笑)

そんなまわりの協力もあって、娘は大事に至らず
今のところ順調といえる成長をしている。

育児を通して 夫婦の絆は 更に深まった

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