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主治医との結婚生活

第9章 世界で1番…

それから 奏真さんは 娘の宿題を見てくれた。

私はその隙に 残りの家事を片付ける。

「マァマ〜。この前 土曜参観があったでしょう? 
あやかちゃんのパパが、ママの事かわいいって
言ってたんだって〜」 

娘の言葉に 私は 苦笑いした。
 
「へ〜。 有り難いわね…
みんなより少しだけ若いからかな?」

子持ちのパパさんから かわいい と言われるのは
複雑だ…。
色々 波が立ちそうで いけない…(笑)

「暖菜もママはかわいいと思うよ。」

「ふふっ。 ありがとう。」

娘からの かわいい は 照れくさい…
女の人にとって かわいい は いつでも最上の
褒め言葉だ。 単純に 嬉しい…。

「パパも ママは かわいいと思うよね?」

娘は奏真さんに純真無垢な質問をする。
それは時に すごくドキッとさせられる。

「うん。 ママは世界一可愛いよ。」

奏真さんは 私をまっすぐ見て 言う。
穏やかに微笑まれると…

かああああっと 顔が 赤くなる。

娘の前で そんなに 堂々と… ?

私は 告白でもされたみたいに 胸がときめく。

「え〜っ?! 世界一なの? 暖菜は?!」

娘が 奏真さんの 言葉に やきもちを焼いた。

「暖菜はママの次かな…。」

「そうなの ?」

娘は奏真さんの適当な答えに一応納得したらしい。 
そこから何も言わなくなった(笑)

30代に入って ママになってまで
可愛いと 言って貰える事は 光栄な事だ。

少しでも… 
奏真さんに 可愛いと 思われていたい …

なのに…
最近、私は 太ってきてしまった 気がする。

怖くて 体重計に 乗ってないけど
お腹周りが… !!!

私は 密かに ダイエットを誓う。


奏真さんは
年齢より 若く見える と 思う。

暴飲暴食はしないし、プールに通って 泳いでいる。 
私なんかより 全然 体が引き締まっている。
去年も バレンタインとか 沢山 
持って帰って来たし…。
奏真さんは 結構 モテる…。

私は 沸々と 嫉妬心を燃やす。


パートして 働いて、 外の世界と繋がって、
ある程度 ちゃんと 自立して
「自分」を保てる人に なりたい。

そしたら…
奏真さんも もっと 好きでいてくれるかな?

私は 今の自分 に 自信がない。

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