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主治医との結婚生活

第13章 応急処置

「明花ちゃん 仕事は 少し休めそう?
今年は 田舎に 帰ろうと思うんだけど…。」

夏休みの予定を 奏真さんが 確認してくる。

「! 帰省ですか…!」

「うん。 去年は忙しくて 帰れなかったし…
暖菜も会わせておかないと 大きくなっちゃうし…」

私は 奏真さんの説明を聞きながら 
ウキウキしていた。


3年ぶりの帰省! 祖母の初盆以来だ。

奏真さんの田舎は 特別 観光スポットが
あるわけでもないが、空気が美味しくて 
自然豊かな場所。

私にとっては 療養を過ごした 第2の故郷であり 
奏真さんと出会い、結婚式も挙げた 大切な場所。

勿論 佳真先生とお義母さんに久しぶりに会える事も 物凄く 楽しみだ。 


「祖母の法事以来です!」

「そうだね。 折角だからお墓参りもしよう。」

「ありがとうございます!祖母も喜びます…!
そうと決まったら手土産を考えないと…!
お義母さんはスイーツがいいかな?
佳真先生は 相変わらず お酒が好きかしら…?
ああ、でも この前 飲み過ぎだ とお義母さん
が怒ってましたね… 。 
佳真先生の喜ぶ姿を思ったら ついつい買って
行きたくなるなぁ…。 どうしましょう…?」

ウキウキしながら奏真さんに振り返って 
手土産の相談を続ける…

つもりが

奏真さんに ちゅっ とキスされて

私は動きが止まった。

「明花ちゃん! 佳真先生じゃないよ。
君のお義父さん!」

奏真さんは 不機嫌な顔で 訂正してくる。
佳真先生にヤキモチを焼いているらしい…

私は素直に その訂正に従う事にする。
拗れた方が 面倒だ…。

「…はい。 そうですね…。
お義父さんのお土産… どうしましょうか…」

「何でも 平気だよ。」

「そんなぁ! 奏真さん 冷たい…」

「あと、 帰省はするけど 実家には1日しか
泊らないからね!」

「えぇ?! …あと どうするんですか…?
どこかに… 泊まるの ?」

奏真さんは そんなに 私と佳真先生の仲が 
気に入らないのだろうか…

実家に 泊まりたくない ほど ?

親子仲を 心配してしまう…

「うん。泊まろうかな?
明花ちゃんが いつも 頑張ってくれているから、
ちょっと ゆっくりして貰いたくて。
暖菜を預けて 2人で 温泉旅行はどうですか?」

私は 奏真さんの言葉に 目をパチクリさせる。

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