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主治医との結婚生活

第14章 浮気


「あ〜! パパとママ! 何、抱きついてるの!
エッチだ〜!」

テレビを見ていた筈の娘が、 
顔を覆って 私達を指差し 喚く。

「全然 エッチじゃないよ? 
暖菜だって ママに抱きつくでしょう?」

奏真さんが 説明する。

「大人なのにぃ? 恥ずかしい…!」

「恥ずかしくないよ。 パパだって ママだって
甘えたい時は あるんだから…。」

「え〜?! 赤ちゃんみたい…!」

「そうだよ?」

奏真さんは私の涙の上に キスをする。

「きゃ〜! パパがエッチだ〜!」

親のキスシーンを見た娘は大混乱。

泣きながら 私に抱きついてくる。

「暖菜も …!」

私は笑ってしまう。 
ただ 仲間に入りたかったのね…

娘を抱きしめて 柔らかい ぷにぷにほっぺに 
キスをすると 娘は嬉しそうに笑った。

「ママは暖菜の〜! パパはダメなの〜!」

「えー! 嫌だぁ…!
暖菜〜♡ パパとチューは?」

奏真さんが 娘を抱き寄せようとする と

「嫌だぁ〜!」
と 娘は心底 嫌がった。

ああ… 奏真さん 
凄く 悲しそうな顔してる…(笑)

…思春期 思いやられるなぁ… (笑)

私は2人のやり取りに 笑って
日常の幸せを 噛みしめる。




もし 私が 結婚していない 彼氏のいない 
若い女の子だったら…

きっと 煌大くんに 
恋してしまっていたんだろう…

だから…

この 想いは コレで おしまい。
厳重に 鍵をかけて 心の 奥底に 保管する。

奏真さんには ナイショ。
浮気に似た この気持ちは 奏真さんには秘密…

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