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主治医との結婚生活

第20章 奏真のトラウマ

お酒の酔いと 泣き疲れで
明花ちゃんは そのまま 寝入ってしまった。

はぁ…

口元に 手を当て 震える。


僕は 攻められるのが 好きじゃない。
それは 昔々に付き合った 恋人のせい…。

酷い 一方的な 襲われ様に
トラウマになった。

更に ショックなのは
相手が 明花ちゃん だった という事。

明花ちゃんは 僕の中で
いつまで経っても 純真無垢な天使だ。

男の人は 僕しか 知らないし、
僕にしか 興味を 示さない。

僕が嫌がる事は 絶対にやらないし
僕の 望むことは 叶えようと 頑張る。

酔いで タガが外れたと言えど
天使の明花ちゃんが 僕を 襲うなんて…

大 ショック…!




ふと
縛られていた 手首を見つめ、 擦る。

それにしても… 
さすがだったな 明花ちゃん…。
相変わらず 手際がいい…

無駄のない動きに… しっかりと結ばれて…
僕が いくら藻掻いても 解けなかった…。
短時間でも 柔軟に 着実に 
実行できる能力は 健在…。
まだまだ 看護師として 働けそう…



ハッ! と意識を戻す。  

何、感心してるんだ! 

惚れ直している 場合では ない!

事態は 全然 一向に宜しくない!! 


最近の明花ちゃんは 
仕事仲間の 若い男の子に 心を許すし…

再会したばかりの 
僕にだけ 夢中な 明花ちゃんは
どこに 行ってしまったのだろうか 。


大丈夫と思いつつ 不安も 残る。


この辺で ちゃんと 
教え 直さなくては いけない。

明花ちゃんの 体に 心に
僕 を 刻みつけよう…。


可哀想だけど、 明日は お仕置きだよ?
お互いに 辛い時間に なるけど…


明花ちゃんの 寝顔を見ながら
髪を 撫でる。


処置は 早いに こしたことは ない。

主治医の判断の元
しっかりと 健やかな状態に 導かなくては。

患者さんへの 適切な処置を下すのは 
僕の仕事。


明花ちゃんの主治医 は 僕 だから…

僕が ちゃんと 治して あげる…

僕にだけ 従順で 素直な 
可愛い 可愛い 明花ちゃんに…


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