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主治医との結婚生活

第25章 ソフトクリーム

それから私達は 
お義父さん、お義母さん、暖菜に
お土産を 買う為に 温泉街を 巡る。

外は すごく 暑いので
途中で ソフトクリームを買って 
お店のカウンター席に 座って
並んで 食べる。

「明花ちゃんの 梨ソフト、美味しい?」

「美味しいですよ? 食べます?」
奏真さんに ソフトクリームを 差し出す。

奏真さんは ソフトクリームを持つ 
私の手を掴むと 舌を出して…

私の 唇を 舐め上げた。

「?!」 

不意打ちに 驚いて  離れる。

「もぉ! 奏真さん…」

私が言い終わる前に 後頭部を 押さえつけられて 奏真さんが 私の口内を侵す。

「ん… んんっ」

お店の 1番角の カウンター席。
柱もあって 人目には つきにくい。

けど…  気が気じゃない!

「美味しいね… 梨ソフト…」
奏真さんが ニヤリと笑う。

私は 顔を 真っ赤にして
即座に 反論出来なかった。

それから
奏真さんは 私の梨ソフトを パクリと食べて、
自分のチョコミックスソフトを 食べる。

「食べる?」

奏真さんに チョコミックスソフトを 
差し出されて、 頷いて パクリと 食べる。

ソフトクリームの濃厚さに チョコが 負けて
いなくて…

「! 両方 美味しいですね!」
満面の笑みで 笑い返すと

奏真さんは また キスをしてくる。

口内は チョコミックスの 味がする。
奏真さんの 舌は 冷えていた。

「ん… もぉっ! 溶けちゃいますってば…!」

唇が離れると 即座に 怒った。

「そうだね。 早く 食べないと…」

奏真さんは笑って チョコミックスソフトを 
食べる。

それから 何となく…
奏真さんの 口元から 目が 離せなくなって…

ソフトクリームを舐めあげる舌とか
かぶりつく 唇とか… 

私は 顔を真っ赤にしながら 
梨ソフトを食べ進める。

ああ 口周りに ソフトクリームがついてる… 

奏真さんが食べ終わると、
備付けてあった カウンター席の紙ナプキンで  
奏真さんの口周りを拭ってあげる。

それから ほぼ 無意識に…
吸い寄せられる様に 口周りに残る 
ソフトクリームを 舐め取った。


… はっ! 
私…? いつからこんな…
場をわきまえられない人に なってしまったのか…。
恥ずかしくなって… 
俯いて 梨ソフトを完食する。

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