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主治医との結婚生活

第26章 突然の 電話

どこが好きか? と 聞かれたら…
全て と答えるわ。


「煌大くん ありがとう。
でもごめんね。 私は…」

立ち止まる奏真さんに近づいて
奏真さんの手を握って 微笑む。

「大好きな 旦那様がいて…
この上なく 幸せなの…」


奏真さんは 驚いた顔をしてから
嬉しそうに微笑んで 私にキスをした。


『…今 近くに 旦那さんが 居るんすか?』

煌大くんの言葉に 驚く。

「え… えっ?! 何でわかったの?!」

キスの背徳感に 狼狽する。

『ふっ…  だって…
すんげー 優しい声に 変わったから…』

私は恥ずかしくなって 顔を赤くする。


「そ… そう?だった?!」

『うん。 旦那さんが 羨ましいっす。
前に… 旦那さんが来た時も、
明花さん、すごく ホッとした表情して
ましたもんね…。』

かあああああ…

「…っ 恥ずかしぃ…」

私は 縮こまる。

『太刀打ち出来る訳 無いのに…
明花さんの笑顔とか… 
前向きな言葉に 癒やされちゃって…』

煌大くんの想いを 有り難く思いつつ…

でも、 ごめんね。
私の90%くらいは
奏真さんへの想い で出来ているから…

「煌大くんは… 
私なんかより 素敵な人が 現れるよ…!」

そう エールを 送るしか 出来ない。

『うっす。 こっ酷く振られたんで
次に 行くっす!』

「はは… そうだね。」

『いい人が現れなかったら 娘さんを狙って…』

「ええ?!ソレはダメ! 動機が不純過ぎる!」

『やっぱ ダメ っすか! (笑)』


煌大くんと 電話を切ると

ほぼ同時に
肩を抱き寄せ 奏真さんがキスをする。


「ほら 言ったでしょう…!
彼も… 明花ちゃんを 気に入ってるって…!
そんな 感じがしたんだ…。」

「ふふっ。 こんなオバさんなのに…
煌大くんは変わった子だなぁ…!」

私が笑うと 奏真さんは 驚いた顔をする。

「相変わらず 自己評価が低いね…!
明花ちゃんは自分が魅力的だって
もう少し 自覚するべきだよ!」

「…じゃあ それは奏真さんの影響ね。
私の殆どは 奏真さんで出来ているから…」

私の言葉に 奏真さんは 
何とも言えない 表情をした。



「まったく… 
明花ちゃんには 参るよ…!
可愛過ぎて… どんどん 手放せなくなるよ…」


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