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主治医との結婚生活

第27章 焦燥

気がつくと 私はベッドに寝かされていた。

スカートとブラジャーが緩められていて
ドクターによる 完璧な対応を施されたと
確信する。

「…気がついた?」

ベッドに腰掛け 本を読んでいたらしい
奏真さんが 私の様子を伺う。

「気分はどう?」


私は
手を伸ばして 奏真さんに抱きつきたいと
アピールする。

奏真さんは私の願いを すぐに満たしてくれた。


「よくわかりましたね。 私の 体調…。」

「僕は 医師だよ?
明花ちゃんの様子見てたら わかるでしょ。」

「そうですね…」

暫く抱き合ってから  望みを口にする。


「…奏真さんと 1つになりたい…」

私の言葉に 奏真さんは ふっと 笑う。

「素直に 強請れる様に なったね。
明花ちゃん…。
でも 今は ダメだよ。」

上体を離すと 奏真さんは ペットボトルに  
口をつけた。
それから私に覆い被さって 私の口内に流し込む。

「ちゃんと 飲んで?」

何回か くり返す。
 

私は 奏真さんの首に腕を回して 離さない。


そうまさん が  ほ し い…


奏真さんをそのまま ベッドに引きずり込む。
奏真さんをベッドに寝かせると
私は起き上がって…

くら…っ と 目眩を覚えて

奏真さんの 胸に 倒れ込んだ。


「ああ ほら… 言っているのに…!」


奏真さんの胸に凭れたまま
自分の着ていたブラウスのボタンを外して脱ぐ。


「…今は無理でしょ!体… 辛いくせに…」


奏真さんの言葉を 頭を振って 否定する。

「そうまさんが… ほしい… 
       1つになりたい… 」


安心 したいの…


奏真さんは 
胸に 力なく摺りつく私の頭を撫でる。

「何を 焦ってるの…?
僕は どこにも 行かないよ?
今はダメだよ。 ドクターストップです!」


奏真さんの言葉に 涙目になって見上げる。

「…そんな 目で見られても…」

奏真さんは心底 困り果てた顔をして
私の涙に キスを落とす。

「抱きしめて居てあげるから
もう少しだけ 寝た方がいい…。」


奏真さんのアドバイスを 無視して
シャツに手を忍ばせ 捲くると
肌に 触れて 頬擦りする。


仲直り したよね?
煌大くんの事… 怒ってないよね?


不安なの。 奏真さんの愛が 欲しいの… 


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