
孤高の帝王は純粋無垢な少女を愛し、どこまでも優しく穢す
第3章 救いの手
=Reika=
日が傾き始めたリビングで、宿題の漢字練習をしていると、急に体が熱くなった。
はげしいだるさに襲われ、ソファにもたれると、熱が体の中で暴れまわって出口を探している感じがして、口の中がカサカサに乾いた。
水を飲みに立とうとしても、手足に力が入らない。吐き気をもよおして私はテーブルとソファの間で床にうずくまった。
「スミレちゃん、助けて」
眠くなるような、頭が真っ白になるような感じがして、腕を投げ出してうなだれた。
このまま死んでしまうのかもしれないと思った。
窓から差す夕日は次第に薄い紫色に変わり、やがて深藍色の闇が部屋に流れ込んだ。
動けない私はそのまま床を這って広がる闇に飲まれて消えてしまうような気がした。
恐怖で私はぎゅっと目を閉じた。
ガチャリ
鍵が開き玄関のドアノブが回る音がした。
駆け寄ってくる足音はスミレちゃんのものよりも大きく、重かった。
「黎佳ちゃん?」
低く、そよ風が当たるみたいに心地よい声が私の名前を呼び、大きな手が私の頬を包み込んだ。
「体が熱い…痛いところは?」
そう聞かれてなんとかわずかに首を振った。
「大丈夫。おじさんが来たからもう安心だ」
おじさまはそう言った。
日が傾き始めたリビングで、宿題の漢字練習をしていると、急に体が熱くなった。
はげしいだるさに襲われ、ソファにもたれると、熱が体の中で暴れまわって出口を探している感じがして、口の中がカサカサに乾いた。
水を飲みに立とうとしても、手足に力が入らない。吐き気をもよおして私はテーブルとソファの間で床にうずくまった。
「スミレちゃん、助けて」
眠くなるような、頭が真っ白になるような感じがして、腕を投げ出してうなだれた。
このまま死んでしまうのかもしれないと思った。
窓から差す夕日は次第に薄い紫色に変わり、やがて深藍色の闇が部屋に流れ込んだ。
動けない私はそのまま床を這って広がる闇に飲まれて消えてしまうような気がした。
恐怖で私はぎゅっと目を閉じた。
ガチャリ
鍵が開き玄関のドアノブが回る音がした。
駆け寄ってくる足音はスミレちゃんのものよりも大きく、重かった。
「黎佳ちゃん?」
低く、そよ風が当たるみたいに心地よい声が私の名前を呼び、大きな手が私の頬を包み込んだ。
「体が熱い…痛いところは?」
そう聞かれてなんとかわずかに首を振った。
「大丈夫。おじさんが来たからもう安心だ」
おじさまはそう言った。
