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孤高の帝王は純粋無垢な少女を愛し、どこまでも優しく穢す

第41章 しじま

長く静かな接吻だった。

くっつきあう磁石を無理やり引き剥がすように体を離して私を見つめた浅木さんは、退出のあいさつもなく、私の目をじっと見つめたまま扉を閉じた。

それは、この先の二人の行為が、このあとも続くことを暗示している気がした。


その暗示にかかったように、私は浅木さんの最後の眼差しを胸に焼き付け、寝息を立てる遥人さんの横に滑り込んだ。

遥人さんに背を向け、自分の唇を指先でなぞり、浅木さんとの接吻を思いながら、乳房を揉んだ。

「はぁっ…」

浅木さんのウイスキーの香りが残る舌を思い出しながら唇を舐めまわし、彼の指使いを想像しながら乳首をつまんだ。

浅木さんと見つめ合った瞬間からすでに潤い始めていた秘所は、もうシルクのショーツをぐっしょりにするほど濡れていた。

中指で蕾をおさえ、腰を前後に動かす。

浅木さんが私の唇から体の中に注ぎ込んだ熱い欲情を、全身の皮膚から発散させるように、私は体をくねらせ、ふくらみを揉み、硬い突起をなだめるように撫でた。

体の熱は、勢いを増して私を震わせた。

「あさぎさん」

声に出さず、唇だけでその名を呼びながら、絶頂に駆け上る。

花蕾をせわしなくさすりながら腰を揺らし、乳首を指先で弾く。

体の芯が震え、花蕾の下から熱い液体が、吹きこぼれる湯のようにあふれた。

パジャマのズボンが、失禁したかのように濡れてしまったたが、しばらくの間、両足のあわいに手を挟んだまま、腰を震わせ、体を満たしていく恍惚感と、相反する寂寥感に浸った。


いつかこの体に、浅木さんが触れる日が来るのだろうか。

私は不安と期待で胸がふわふわするのを感じた。

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