いつかの君に感謝を
第5章 先生の思い、そして診察
やっぱり怖いよな。この処置は大人でも耐えきれず涙を流してしまう。舞はまだ16歳だ。それに加えて病院のことが苦手だから尚更嫌だよな……。
この処置は舞の同意を得てからしたい。じゃないと今少しだけ舞が俺に近づいてきているのにまた離れていってしまう。
俺は少し手に力を込めて布団を握る舞の手に自分の手を布団の上からそっと乗せた
「大丈夫。先生が優しくやってあげるからね?
先生がすぐ終わらせるから安心して大丈夫」
玲央は優しい声でゆっくりとまるで恐怖心により小屋から出られない子犬を安心させるように話した。そして玲央はしばらく舞の頭を布団の上からそーっと撫で続けた