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いつかの君に感謝を

第5章 先生の思い、そして診察



どれくらい時間が経ったのだろう……。


時計を見てみると先程から10分経っていた。この10分は体感とても長く感じる10分だった。


体感時間が長く感じると退屈な時間などと一般的には言われるが、今の10分はとても退屈なんかじゃなかった。舞に寄り添えた10分だったと俺は思う


そろそろ行かないと、看護師さんが待っててくれてる。俺が舞に話しかけようとすると舞は布団から出てきた。

「頑張れる?」

玲央がそう尋ねると、舞はうんと下を俯きながら頷いた。玲央は笑顔で舞の頭を撫で、舞につながっている心電図に気をつけながら、舞を抱っこして運ぼうとした


「ま、まって。抱っこじゃなくていい。車椅子で大丈夫」

舞は慌ててそう言った。玲央は仕方ないなと笑みを浮かべ車椅子を用意して舞を乗せた。


そして2人は処置室へと向かった



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