テキストサイズ

My life

第29章 反抗心


美桜は手すりに捕まりながら歩いて、ナースステーションの前になると歩くペースがさっきよりも遅くなって息も結構切れてきていた


「疲れたでしょ?抱っこしようか?、それが嫌なら車椅子持ってくるよ」


みかねた悠斗が美桜に声をかけるが美桜は下を向きながら答えた

「ハァ…ハァだ、いじょうぶハァ…ハァつ、疲れて…ない…ハァ…」


そんな息切らせながら言っても説得力ないんだよな苦笑


「これ以上疲れると今日の治療に響くからさ車椅子に乗って」


悠斗は少し厳しめに言った


「ハァ…ハァ…治療…しないハァ…ハァ…歩く」


「治療しないのはダメ。患者さんの迷惑になるから言うこと聞いて」

悠斗が厳しく言うと美桜も少し大きな声で反抗した


「ハァい、やハァハァ」

悠斗は美桜の様子に呆れ大きなため息をついた

「はぁ………」


どうしようかな……苦笑


2人が言い争っているとナースステーションから隼人が出てきた


「どうしましたか?」


美桜は隼人を見ると嫌な顔をしたが悠斗は内心ほっとしていた


「朝から部屋を抜け出して紗奈のところから連れ戻してるけど、見ての通り息も切らしてキツそうだから車椅子か抱っこで運ぶって言ったら拒否され中…笑」


「朝から大変ですね苦笑」

悠斗も隼人も苦笑いしながら話していた


美桜は悠斗をなんで言うのという顔で少し睨んだ


「俺には今反抗気味だから隼人が部屋まで連れて行ってくれる?」


悠斗は隼人に少し申し訳なさそうにお願いした。


「全然大丈夫ですよ」

隼人はニコッとした笑顔で答えた


「俺ナースステーションにいるから部屋まで送ったら教えて」


「わかりました」


「ありがと」


悠斗はそう言ってナースステーションに行きカルテをタブレットで見ていた

ストーリーメニュー

TOPTOPへ