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小説以外のひとりごと

第47章 2024年7月

「講演会」 その3


終わりがない紛争

報復が報復を産む


ジャーナリストいわく、

もうおそらく決着は付かない

ここまできたら可能性はほとんどない

万が一、100年後にパレスチナ人がイスラエルより人口が増えたりすればともかく、それはとても現実的ではない




現地での写真を紹介

小さな女の子に「将来の夢はなに?」と問うと

「今日の朝、目が覚めたらまだ生きてることがわかる
 それから今日なにをするか考える

 だから、そんな先のことは考えられないよ」


と普通に淡々と答えた


涙ながらでもなく、悔しさでもなく、

それが当たり前のこと、

当たり前の日常だから、なんの感情も沸かない


そのような回答だったそうです


写真を撮ったら

「いま写真を撮ったでしょーー!」

と笑って

「お茶、飲む?」

とジェスチャーしてきたりと決して無感情な子供たちなのではなく、質問に対しての答えが当たり前のことのように

今日をどうして過ごそうか


だけを考えるしかないそう


ちなみに働き盛りの男性陣も仕事もないので物資が届くまでは男たちで集まって茶を飲んだり、トランプしたり、談笑するぐらいしかすることがないのだそう


娯楽はほとんどない

夏は浜に出て浸かる

海域はイスラエル海軍に包囲されているので漁は出来ない


することが無いので釣りをしても魚は釣れずカニがひっかかる程度なのだそう


病院や避難場所などの施設はハマスの拠点とみなされ空爆の対象にされてしまう

発電所は残り一箇所のみ、
(そこも2つあったタービンが破壊され、残りのタービンひとつのみ)
いちにち4時間程度の電力しか作れない

果物や野菜は地区内で生産可能

物資はすべて止められている

たまにヨルダン空軍が物資を投下するが、それは世界に向けて支援アピールしているだけで見せかけなのだそう

内陸側のパレスチナ・ヨルダン川西地区はユダヤ人専用道路が作られたので住民のパレスチナ人たちは道路の向こう側へ行けなくなった


ほかにも色々の話しが聞けましたが、このへんで




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