カッコ悪い俺ら
第5章 エアコンと合鍵
「―――父は、世間体があって、離婚を渋っていたけど…腹の中では別れたて別れたくてパタパタしていたのを知っていたわ……
母の浮気は……願ったり叶ったりだったはずよ!母を笑顔で罵倒する父の顔が――――…今でもチラついて頭から離れない!
父が、私も颯太も罵る日々は――――本当に地獄だったわ!
やっと、社会人になって家を出たのに……」
俺は、颯太の実家での生活に鳥肌が立っていた
「――――だから、颯太とも距離をとった…父親の影がチラつくから
まだ、未成年の颯太は…父親の支配下だから…」
お姉さんは、苦しそうに頷き……俺の顔を見た
「―――――本当に…アイツの家では…“颯太だけがまとも”でしたね――――…」
お姉さんは、ビクン!と、怯えた表情になった…
多分俺は……
お姉さんを睨んでいる