カッコ悪い俺ら
第5章 エアコンと合鍵
「――――昨日……ここに親父さん来てましたよ…
俺も久しぶりにここに来たから知らなかったけど…
お姉さんの件で何度も来ていたみたいです……
颯太は、何も知らされず……でも、ちゃんと貴女を守ってましたよ――――……
なのに――――……あんまりじゃないですか?」
お姉さんは、ビクッと肩を震わせ怯えた目で俺を見る
「―――――颯太…すげぇ疲れた顔してましたよ…
あんたの分の罵りとやらも全部引き受けたんでしょうね
なのに――――…
で、親父さんは、また来るからって言ってましたよ…ここへはもう、貴女は来ないんですか?ここの、家賃とか光熱費とか――――…どうすんですか?
颯太に、悪いと少しでも思うなら――――…
卒業するまで……援助してくださいよ…」
颯太が、家賃や光熱費であくせくバイトしているなんて…
おかしな話だ!家族のゴタゴタに巻き込まれて1番損してるのは、颯太なんだから!