カッコ悪い俺ら
第5章 エアコンと合鍵
シャワーを終えてリビングに行くと…
エアコンの爽やかな風が濡れている俺の体を急激に冷やす
「エアコン快適だな、風呂上がりは寒いくらいだけど」
「カラオケどうだった?楽しかった?」
俺は髪をタオルで拭きながら颯太を見る…
本来なら颯太だって夏休みは遊びたいはずなのに
「――――途中で帰ってきた…なんかな…颯太がバイトで頑張ってるのにって思ったら、気が引けて――――心から楽しめなかった…
俺は、颯太と一緒に楽しみたいなぁ~って!
ばか騒ぎ出来んのって……今だけだからな!」
俺は、颯太に「ハイ」と、ドライヤーを渡すと髪を乾かしてと、甘えてみる
「―――ばか騒ぎって……俺はそんなキャラじゃねーよ」
「知ってる」
颯太は、半裸の俺の後ろに回り…ドライヤーで髪を乾かし始めた――――…
「やっぱり、人に髪触られるのって気持ちいいな!このまま寝れそう」
「さっきまで…寝てたじゃないか――――…寝たら襲うぞ!」
「あ~~~…颯太になら襲われてもいいかな…」
ピタリ――――と、颯太の手が止まった…