もうLOVEっ! ハニー!
第1章 生まれ変わり
こばるの手が震える。
口を押えて。
「ぶっ……はははは……やっべー」
「笑うな、こばる……くっ」
「三陸も笑ってんじゃん。ったく、新入生はすげえなあ?」
ぽかんと慣れない男を見上げる。
スカートの裾をぎゅっと握って。
馬鹿にされるでしょうか。
過去に戻るでしょうか。
そんなの嫌です。
口を開こうとしたときに、こばるが言った。
「わけアリJCかんなちゃん。大歓迎するよ。キミは今日からオレらの大事な妹ちゃんでーす」
「ここはみんな黒歴史持ってるから、胸張っていいぞ。全部受け止めてくれるから。俺も」
ぽろっと。
あふれ出たのは、涙でした。
「うおっ。陸が泣かせた! JC泣かせた!」
「黙れ! ちょ、大丈夫?」
血の匂いの残る手で顔を覆う。
止まることを知らずに流れ続けるそれが妙に心地好く。
「ふ……っ、うう。すみま、せん……」
「謝んなっ」
二人が同時に叫ぶ。
それから顔を見合わせて、どちらもしかめる。
凄く、変な顔で。
「ふふふふっ。あははっ、お二人とも優しいですね。ふふ、よろしくお願いします」
笑いが今度は止まらない。
涙でぬれてる唇が楽しそうに声を上げる。
こばるがチラチラと陸にアイコンタクトする。
「なんだよ」
「抱きしめていい?」
「キモチワルっ! この子から離れろ、ロリコンが!」
ぎゅっと、陸さんに抱きしめられてしまいます。
「あーっ! 陸がJC襲ってるぞおっ。みんな出動しろぉお!」
なんでしょう。
キモチワル、の響きの優しさとかでしょうか。
もう、涙も笑いも止まってくれません。
たった半日前のあの学校とはなんて違いでしょうね。
でも、嵐はこれからだったようです。
私の生まれた日は、まだまだ終わりたくないみたいです。
次々に扉が開く音。
駆けてくる足音。
楽しそうな会話。
「覚悟しろよ、三陸海岸」
「てめえは黙ってろ!」
陸さんが真っ赤になって私を離す。
その瞬間違う手が私を抱きしめたのです。
口を押えて。
「ぶっ……はははは……やっべー」
「笑うな、こばる……くっ」
「三陸も笑ってんじゃん。ったく、新入生はすげえなあ?」
ぽかんと慣れない男を見上げる。
スカートの裾をぎゅっと握って。
馬鹿にされるでしょうか。
過去に戻るでしょうか。
そんなの嫌です。
口を開こうとしたときに、こばるが言った。
「わけアリJCかんなちゃん。大歓迎するよ。キミは今日からオレらの大事な妹ちゃんでーす」
「ここはみんな黒歴史持ってるから、胸張っていいぞ。全部受け止めてくれるから。俺も」
ぽろっと。
あふれ出たのは、涙でした。
「うおっ。陸が泣かせた! JC泣かせた!」
「黙れ! ちょ、大丈夫?」
血の匂いの残る手で顔を覆う。
止まることを知らずに流れ続けるそれが妙に心地好く。
「ふ……っ、うう。すみま、せん……」
「謝んなっ」
二人が同時に叫ぶ。
それから顔を見合わせて、どちらもしかめる。
凄く、変な顔で。
「ふふふふっ。あははっ、お二人とも優しいですね。ふふ、よろしくお願いします」
笑いが今度は止まらない。
涙でぬれてる唇が楽しそうに声を上げる。
こばるがチラチラと陸にアイコンタクトする。
「なんだよ」
「抱きしめていい?」
「キモチワルっ! この子から離れろ、ロリコンが!」
ぎゅっと、陸さんに抱きしめられてしまいます。
「あーっ! 陸がJC襲ってるぞおっ。みんな出動しろぉお!」
なんでしょう。
キモチワル、の響きの優しさとかでしょうか。
もう、涙も笑いも止まってくれません。
たった半日前のあの学校とはなんて違いでしょうね。
でも、嵐はこれからだったようです。
私の生まれた日は、まだまだ終わりたくないみたいです。
次々に扉が開く音。
駆けてくる足音。
楽しそうな会話。
「覚悟しろよ、三陸海岸」
「てめえは黙ってろ!」
陸さんが真っ赤になって私を離す。
その瞬間違う手が私を抱きしめたのです。