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幸せな報復

第24章 幸せな報復 


 恵美は、大嫌いだったエルザに協力することにした。

 本当なら、エルザなど心の底から排除したい。それなのに、自分が欲しいものを手に入れるためには、エルザの小賢しい知恵と力を借りなければならなかった。

 それは恵美にとって、決して愉快なことではなかった。

 だが、その我慢にもようやく報いがあった。

 本当に……感無量だった。

 これからも、勘太郎との間に子どもを授かるためには、エルザの力を借りなければならない。そのことに、恵美は少しばかり罪悪感を覚えていた。

 これまでの出来事が、走馬灯のように恵美の脳裏を駆け巡った。

 その隣では、浩志が新婚旅行を終えて戻ってきたことを、勘太郎に簡単に伝えていた。

「そうか。新婚旅行、行ってきたのか」

 勘太郎は嬉しそうに二人を見た。

「よかったな。さあ、早く上がりなさい。ゆっくり休め。話はそれからでいい」

 いつになく弾んだ勘太郎の声に、恵美はすぐ気づいた。

「勘太郎さん……」

 恵美は胸の奥が熱くなるのを感じた。

「ああ……勘太郎さん。わたしたちのこと、喜んでくれているんですね……」

 勘太郎は、そんな恵美を見て笑った。

「当たり前だろ。二人とも、よく頑張ったんだから」

 その言葉に、恵美の胸がさらに熱くなった。

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